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2007年7月例会の報告

2007年7月例会「なぜ、この展示表現なのか~国立ハンセン病資料館新常設展示の事例~」は10名の参加のもと開催されました。

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午前中は展示室内の証言映像コーナーで回復者の方々のお話を拝聴しました。
様々な経験をされてきた方々ですが、一人あたり30分前後に編集されています。

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午後は、まず国立ハンセン病資料館学芸員の稲葉上道さんから、同館の前身である高松宮記念ハンセン病資料館の設立からリニューアルオープンまでの経緯などについて説明を受けました。

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その後、多磨全生園名誉園長である成田稔氏から資料館や学芸員が来館者、社会に果たすべき役割についてお話しいただきました。

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リニューアルした展示の見学へ。
展示の内容にとどまらず、その意図や課題について、学芸員の稲葉さんから説明をいただきました。

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展示室1は歴史展示。
療養所設立以前の古代からのハンセン病と社会との関わりを紹介しています。

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療養所設立に繋がる隔離強化へ向けた歴史。

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ここからは展示室2。
以前は帰ることが許されなかった「らい療養所」入所者の発病から収容、日々の暮らし、そして死までをその人生を追って見ていきます。

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雑居部屋の再現はリニューアル前から引き続きあります。

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有効な治療方法がないころは、ハンセン病自体よりも患者作業で生じる怪我や合併症によって、障害が重度化しました。

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療養所の維持、運営のため患者自身によって様々な仕事が行われました。
この「患者作業」で使われた数々の道具。

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所内ではさまざまな行事や宗教活動が行われる一方、規律を守らない者は厳しく処罰されました。(写真奥には監禁室の再現や遺物があります。)

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数多くの人々が故郷に帰ることなく、所内で亡くなっていきました。
戒名を画鋲で止めて何度も使われた位牌。多くの刺し跡に苦難の人生を歩んだ方々の生きた標を見ました。

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患者に向けられた社会の偏見も様々な事件などを通して展示されています。
ひとつの展示パネルを作成するにも、数多くの課題があったとのことです。

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ここから「展示室3 生き抜いた証」。
処遇改善、謝罪、補償を求めて闘ってきた歴史の展示が最初に。

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この資料館の現在へ繋がっている、自らの歴史を遺し、伝えていこうとする文庫や資料館づくりも取り上げられています。

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丹精こめて作られた作品の数々。
作品の善し悪しでなく、まさに「その人のもの」、自己実現の発現であるということが大切との成田先生のお話がありました。

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高齢化が進み、療養所入所者は減少傾向。
青いポイントは現在の入所者数。年1回の調査に併せて張り替えていくとのこと。

おそらく、近い将来に療養所はその本来的な役割を終えるのでしょうが、
ハンセン病と社会との関わり、ハンセン病回復者の経験を遺しながら、
来館者自身が自ら考え、生き方を変えていく場として資料館は生きていくことでしょう。

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資料館を出て、全生園園内を見学。
資料館近くにある納骨堂。

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園内の道路には白いライン。
視覚に障害のある人のために引かれたもので、自動車はこの線をまたいで運転するのが正しいとのこと。

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かつて男性独身寮として使われていた「山吹舎」。
2003年に修復されました。

<参加できなかった方のために>

~この例会の趣旨について~

http://museum.cocolog-nifty.com/hakumonken/2007/07/20077_591a.html

~見学するには~

ご参加いただけなかった方もぜひお出かけください。

国立ハンセン病資料館
http://www.hansen-dis.or.jp/


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旧学校前の広場にやぐらと提灯。夏祭りの直前でした。

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